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太陽と月は知っている
深い森が雨雲をよび
水が湧きいずる
荒ぶる風が空を駆け抜け
好い氣がみちる
大地が雪を背負い
たおやかな鼓動がきこえる
紡がれた時が織りなす
八百万の菌のうごめき
ここはいいところ
この土さえも食べられそうだ
市の約8割を占める山間部には
原生林が多く残っています。
雪解け水や雨水は、深い森を通り、
三つの水系に別れ
平野部に流れていきます。
長い年月をかけて畜えられた水は、
いたるところから湧き出しています。
南砺市では縄文の遺跡が
数多く発掘されています。
一万年以上に及ぶ人の活動は
その土地の土に大きく影響を与えます。
人間を含む無限の動植物の営みが、
このミネラル豊富な土を
作り出したのかもしれません。
自然とともに生きてきた先人たちが
この美しい田園風景を築き、
豊かな自然を守り継いできました。
未来に受け継いでいくために
農家の私たちができること、
それは農作物を通して
南砺の豊かさを伝えていくことだと考えます。
三方を山に囲まれたところでは、
「医王おろし」や「井波風」などの
名がつく程、風に縁があります。
時に脅威にもなりますが、
滞ることなく流れる風は、
農作物の風味を
豊かにすると言われています。
南砺市は全国有数の豪雪地帯です。
野菜は雪の下で甘くなり、
滋味が溢れます。
雪に覆われた地表は
凍ることなく適度な湿度を保ち、
小さな生き物たちは静かに春を待ち、
ゆっくりと土を肥します。
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